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2026/10/07 03:00

革製品というと、どうしても革そのものに目が向きがちですが、手縫いの製品にとって「糸」も大切な素材のひとつです。
前田工芸では、手縫いの製品に Fil Au Chinois(フィル・オ・シノワ) の麻糸を使用しています。
リネン100%の糸
この糸は、100%麻で作られています。
麻ならではの自然な風合いがあり、革との相性が良く、手縫いならではの落ち着いた表情を生み出してくれます。

縫い目は製品全体の中では小さな部分ですが、一本一本の糸が革製品の印象を大きく左右します。
2度のロウ引き
糸はそのまま使用せず、縫製前に2度のロウ引きを行っています。このロウには天然の蜜蝋や松脂などが配合してあります。
1回目は、ロウをアルコールランプの熱で溶かしながら、糸の内部までしっかりと染み込ませます。
2回目は、糸の表面をロウで整えるようにコーティングします。
同じロウ引きでも、それぞれ役割が異なります。
内部までロウを含ませることで糸全体を整え強度を出し、さらに表面をコーティングすることで、縫製時のまとまりや扱いやすさを高めています。
少し手間のかかる工程ですが、ひと目ひと目をきれいに仕上げるために欠かせない作業です。
44色から革に合わせて選ぶ

前田工芸では、Fil Au Chinois の糸を44色ご用意しております。
革と近い色を合わせて自然に馴染ませることもできるし、あえて異なる色を選び、縫い目をアクセントとして魅せることもできます。
同じ革でも、糸の色が変わるだけで製品全体の印象は大きく変わります。
革の種類や色だけでなく、糸の色まで含めて選ぶことで、より自分らしい組み合わせを楽しんでいただけます。
見えにくい部分まで丁寧に
前田工芸では、革だけでなく、糸や金具など、製品を構成する素材ひとつひとつを大切にしています。
一本の糸を選ぶところから、製品づくりは始まっています。